学生時代、政治学科で途上国支援に関する研究をしていたこともあり、開発途上国の政策に関わるような仕事に携わりたいと思っていました。それがどんな仕事なのか、あの頃はまだ漠然としていましたが、アジアの国々を舞台とした物流インフラの事業投資を担当するようになって、そのイメージがはっきり見えてきました。
現在、主に携わっている事業は、ミャンマーのティラワにおける港湾ターミナルの運営事業です。ミャンマー港湾局とのコンセッション契約(※2)のもと、38年間にわたり港を運営する長期スパンのプロジェクト。世界の主要港と比較すれば小さな港ですが、それでも全長200m級の船舶が着岸する広大な敷地に立つと、改めてスケールの大きさを実感します。
圧倒されるのはスケールの大きさばかりではありません。輸出入の大半を占める海上輸送は経済における大動脈。世界へと開かれた玄関であり関所のような存在でもあります。ティラワには日緬両政府と当社が中心となって事業展開・運営する経済特区があり、同地区における物流事業にも参画していますので、これらの事業とも連携して、より一層ミャンマーの経済発展に資するような展開を進めていこうと考えています。まさに同国の政策や経済に密接に関わるプロジェクトなのです。
※2:公共機関が民間事業者に事業権を与えるために締結される契約